S&T P90 ハイスピードギアの組込と加工
ハイサイクル化計画の後編です。
前編では回転数の低い純正モーターから東京マルイEG1000に換装して15.8発/秒と標準的なサイクルにすることができました。
中編では、スパーギア用軸受を加工してSHS製13:1ハイスピードギアを組込ました。
後編ではセクターギアの歯を削り落として、ピストンのショートストローク化を行います。これでハイサイクル化は完了します。
注意です!
今回の後編でもパーツを削る加工をします。当然ですが一度削ってしまうと元にもどすことはできません。
パーツ加工は慎重に何度も確認しながらじっくりおこなってください。
- 注意です!
- 使用するパーツと工具
- SHS製ハイスピードギアと強化ピストン14枚ギア(加工前)
- セクターギアの歯を1枚削りおとす
- セミとフルで初速が全然ちがう!
- セクターギアの歯をもう1枚削り落とす
- ハイサイクル化の結果発表
- 完成!
使用するパーツと工具
- BATON 電動ガン用スプリング90
- SHS 強化ピストン 金属歯14枚
- ライラクス POMピストンヘッド
- ライラクス Ver. 6用シリンダーヘッド
- ニトリルゴム平パッキン(ホームセンターで購入したもの)
- ヤスリ(金属用)
- リュータとペーパーフラップ(無いい場合はサンドペーパ#400
SHS製ハイスピードギアと強化ピストン14枚ギア(加工前)
S&T P90のVer. 6メカボックスにSHS製13:1ハイスピードギアと同じくSHS製強化ピストン金属歯14枚をポン付けすると写真のようにピストンの後端がメカボに当たります。
また写真右側のピストンヘッドのOリングが見えかかってます。
スプリングはできるだけ圧縮してから解き放つほうが反発力が高まります。フルストロークの状態はスプリングを上限まで圧縮した状態なので反発力は高まります。
私はパーツリストにあった平パッキンをスプリングガイドにスペーサ代わりに入れてスプリングの圧縮を調整することで初速を調整しています。このままでは平パッキンを入れるスペースもありませんし、こんなギリギリのセッティングにしておく必要は全くありません。
ちなみにこの状態でスペーサを1枚いれて連射すると、20Aのヒューズが切れます。多分ピストン後端がメカボに衝突しているのでしょう。
セクターギアの歯を1枚削りおとす
雑ですが金ヤスリで歯を1枚削り落とします。
リュータがなくても金ヤスリで10分もあれば削り落とせます。
丸印の部分の歯がなく無くなったので、ピストン後端にスペースができたのでメカボを組み立て試射してみましょう。
セミとフルで初速が全然ちがう!
バトン90スプリング、平パッキン1枚、7.4Vリポバッテリーの組み合わせでセミオートで撃った結果です。
十分すぎる初速が出ています。
???
サイクルは20.7発/秒と狙いどおりになったのですが、初速が10m/sも落ちています。
多分ピストンが戻りきるまえに次のセクターギアが回ってきてピスト引き始めているのでしょう。
この場合、セクターギアの引き始めを遅くするか、ピストンのリリースは早くすれば解決できるはずです。
今回は平ガスケットを入れる十分なスペースがほしいので、先程落とした歯の隣をもう1枚削り落として、リリースを早くすると同時にスペーサ調整スペースを確保することにしました。
セクターギアの歯をもう1枚削り落とす
セクターギアはそこそこ小さい部品なので、バイスクランプなどで保持すると加工がしやすくなります。
また金ヤスリで歯をもう一枚削り落としたあとペーパーフラップで表面を仕上げます。
エアガンのカスタムしていると手頃なリュータがあると結構便利ですよ。
当然なくても大丈夫で、サンドペーパーでゴシゴシすればOKです。
リリース側の歯を2枚落としたことで、ピストン後端に7mmくらいのスペースができました。
スペーサを1枚入れるとこんな感じになります。
ホームセンターの水道用品売場に行くと、多種多様なOリングやゴムパッキンが売られています。
メカボ内はオイリーなのでシリコンゴムは避けたほうが良いでしょう。ニトリルゴムやEPDMが良いのではないでしょうか。
これでハイサイクル化計画の部品組込と加工がすべて完了しました。メカボを組み立てて試射してみましょう。
私は5回に1回くらいの確率でタペットのスプリングを組込忘れますので、皆さんも注意してください。
Ver. 6メカボの良いところは、メカボを組み立てた状態で作動確認ができるところ。銃の外装に組み込んだあと、「ノズルが動いていない」=「タペットスプリングの組み込みわすれ」に気づくととてもがっかりします。
ハイサイクル化の結果発表
7.4Vリポバッテリー(3.85V x 2セル)初速とサイクル
サバゲーで使いやすいサイクルと初速ですね。
11.1Vリポバッテリー(3.85V x 3セル)の初速とサイクル
サバゲーでこのサイクルで戦うと多段マグの予備マグがいくつも欲しくなっちゃいますよね。トリガーハッピーってやつです。
サイクルが上がっても初速が安定しているので、弾の縦方向や飛距離のばらつきも少なくなるはずです。
初速がバラつくと高さ方向の狙点が定まらないので、30〜40mくらいの遠距離戦で極端にヒットを取りにくくなります。
完成!
大変楽しみながらカスタムすることができました。約1.3万円のS&T P90はかなりのカスタムガンになりましたよ。
総額を今計算すると「マルイのハイサイ買えばよかったじゃん!」的になるので、ゲームで10ヒットくらい取れてから計算しましょう。